通夜・葬儀のやり方が違うのはなぜ?
皆さんも近所で行っている葬儀が別の地域では、やり方や作法が違う場面に出会った事があると思います。なぜ?やり方が違うのかはいくつか理由があります。
①地域が違うから!
地域が違うと昔からの習慣が全く違います。昔からされてきた習慣を無視したやり方をすることはほとんどありません。だから同じ宗派でも地域によって様々なのです。
例を挙げると、群馬県内の天台宗の通夜・葬儀でも
通夜→葬儀→告別式→火葬 など火葬が最後の地域や
通夜→火葬→葬儀→告別式 と葬儀前に火葬する地域もあります。
また、通夜には参列者を呼ばずに、家族・親族のみで行う地域もあります。
他には 葬儀の当日に納骨する地域や49日法要の日に納骨する地域。
焼香では式が始まると、式の流れとは関係なく参列者は焼香をして式の途中で帰宅する地域、親族焼香が済んでから参列者が焼香して式途中帰宅する地域、焼香がすんでも席にもどり式が終わってから帰宅する地域など。
例を挙げればきりがないぐらい違いがあります。
②宗派が違うから!
やはり宗派が違うとやり方は違います。その宗派の教学(宗派の教え)によって作法や内容が異なります。各宗派を開かれたお祖師様の教えや考え方によって今日の宗派教学がありますので、違いがあって当然でしょう。
③住職によって違う!
すぐご近所のお寺なのにやり方が違うのは、お寺の住職の考え方などによります。同じ宗派の葬儀などのやり方は1つだけではないのです。通夜・葬儀・法事・法要などそれぞれのやり方は1つに決められてものではないため、各住職が1番適した内容と考えるやり方になります。そのため、同じお寺でも住職が交代するとやり方が少し変わることはあります。(大幅に変わることはあまりありませんが…)
④その他
それ以外にも葬儀などの場合は故人によってかわることもあります。故人が生前、お寺の役員さんをやった、や、道場整備や境内修繕などの事業で多大な功績があったなど、条件は様々です。
これは他の方を差別しているのではなく、寺院興隆などの功績を讃えたお寺からの気持ちのようなものです。
上記のようなケースをあげましたが、これらは晃仁(永福寺住職兼西光寺副住職)の私的見解にすぎません。ほかの場合もあるでしょうが、ご参考までに掲載しております。 あしからず…